某市施設 煙突アスベスト無害化封じ込め工事

導入背景


2016年のアスベスト関連法案の改正施行により規制強化が実施され、
煙突アスベストの対策放置事件で札幌市や堺市で処分者がでた事件を受け、
同様の対策未実施煙突を厚労省から指摘を受けるのでは、といった懸念を抱いていました。

調査をしたところ煙突の断熱材にアスベストが含有されており、
経年で断熱材は一部損傷し、表層も劣化していて、
アスベストが飛散してしまっている可能性がありました。

物理的に断熱材のみの除去は難しく、
煙突の解体・新設工事を実施した場合は工期約6カ月、
工事費用は約2千万円以上になると試算され、
市民活動にも多大な影響を及ぼすため施設の稼働を止めることは極力避けねばなりませんでした。
また、地域住民やNPO団体、マスコミ等からの指摘を受ける前に早急に対策を行う必要がありましたが、
最適な方法が見つからずに困っていました。

導入のきっかけ


・除去工事に比べて施工期間が圧倒的に短く、夜間施工実施により施設の稼働を止めずに作業ができること
・国の認証機関より学術的な裏付けを元にしたアスベスト無害化の審査証明が発行されていて、自治体や同業他社でも多くの実績があったこと
・埼玉県の調査依頼通達を受け、法改正によりアスベスト対策がコンプライアンス上、対策しなくてはならないと判断されたこと

導入効果


・費用
除去対策費用の約2分の1
(ゼネコン建替え 約2千万円→無害化封じ込め 約6百万円

・工期
除去工法の約18分の1
(ゼネコン建替え工期 約6カ月→無害化封じ込め 約10日間

施設の稼働していない休館日にアスベスト封じ込め作業を実施することで、
市民活動に影響を与えることなく対策を行うことに成功しました。

狭い煙突内部にも、カメラ付回転式噴霧器を使用することで、
液剤を内部全体に染み込ませることが出来るようになり施工対応が可能となりました。

作業中のアスベストの漏洩はなく、
作業中の作業場内でもアスベスト粉塵濃度は環境省の基準値以下で、
作業員に対しても安全性が高いことが証明されました。

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